労災保険の代わりに、あんしん財団

~ フリーランス(個人事業主)の労災保険 月2,000円でケガの補償 ~

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あんしん財団とは

サラリーマンの場合、会社が労災保険料を支払ってくれています。
しかし個人事業主になってしまえば、労災保険を払ってくれる会社はありません。
業務中にもし怪我をして「労災だ!」と叫んだところで、労災保険がおりてくるということはありません。

SEやプログラマーというのは業務で怪我をするということはほとんど無い職種ですが、例えば、営業を行う人であれば移動中に交通事故に遭うかもしれませんし、職場の階段で足を踏み外すことがないとも言いきれません。
他の職種の方も、飲食業であれば包丁で手を切ることがありえるし、物を運ぶ仕事なら腰を痛めるかもしれません。

このようなリスクに備えるうえで良いのが、あんしん財団です。

あんしん財団は中小企業の経営者を中心にケガの補償の保険業などを営む一般財団法人です。
かつては「財団法人 中小企業災害補償共済福祉財団」という正式名称でしたが、2015年2月16日に一般財団法人となり、「一般財団法人 あんしん財団」が正式名称となりました。

※あんしん財団は関西に支部がありません。関西の方は、日本フルハップの紹介をごらんください。

個人事業主は基本的に労災保険には入れませんが、あんしん財団なら安価な月会費(一人2,000円)で充実したサポートを受けられます。
加入資格は会員事業所の従業員または個人事業所の事業主とその家族となっています。
開業届けを出している個人事業主であれば、ほぼ加入できると思います。

あんしん財団の災害補償共済事業

月会費は一人2,000円で、会員は次のような補償がうけられます。
・ケガで死亡たとき、2,000万円
・ケガで入院したとき、一日6,000円(ケガ発生から180日目まで、181日以降1年以内は一日4,000円)
・ケガで通院したとき、一日2,000円
※詳細やその他の補償内容は、財団のホームページで確認してください。

一般的な医療保険の補償とは、次の点で大きく異なります。

・ケガが原因のときにしか補償をうけられないので、病気で入院しても補償がありません。
・年齢による加入制限がありません。
・保障期間が1年間と、一般的な医療保険より長いです。

ここまで、あんしん財団は労災の代わりだという紹介をしてきましたが、実はこの補償は、業務とは関係ないときのケガでも適用されます。
レジャー中の交通事故やスポーツのときの負傷など、ケガなら原因に関係なくほとんど補償してくれます。
年齢による会費の変動もないので、年齢が高いほど割安に感じられます。

ところで、あんしん財団の基本事業は、大きく分けて3つあります。

ここまで述べてきた「災害補償共済事業」の他に、「災害防止事業」「福利厚生事業」というものがあるのですが、実はこれが、あんしん財団加入の大きな特典と思える内容となっています。

あんしん財団の災害防止事業

あんしん財団の会員事業所は、決められた項目の中にある安全衛生設備を購入した際に、毎年、一人最大1万円5,000円(2022年4月より改定)の助成を受けられます。
助成金額は、事業主本人だけが加入している場合、年度ごとに、購入金額の50%(上限1万円上限5,000円)です。

フリーランスSEやプログラマーが、助成を受けられるような項目があるのかと不思議に思う人もいるでしょうが、この項目は結構充実していて、一般の事務仕事でも受けられそうな助成がいくつかあります。
自宅を事務所として使用しているフリーランスの場合、例えば次のようなものを購入したときに助成が受けられると思います。
・消火器(事務所が火事になったら大変ですからね)
・火災警報器、ガス警報機(これも防災のうえで大事ですね)
・照明器具(暗い部屋で目を酷使してはいけませんね)
・エアコン、空気清浄器(事務所での感染予防に効果がありますね)
・スタッドレスタイヤ(フリーランスの場合、事業主名義の自動車への装着の場合に対象となります)
・ドライブレコーダー

その他にも、タイヤチェーン、除湿機、加湿器、脚立といった項目もあります。項目の詳細は、公式ホームページで確認できます。
ちなみに、毎年1万円の助成を受けた場合、実質的な年会費は、
24,000円-10,000円=14,000円24,000円-5,000円=19,000円となります。

あんしん財団の福利厚生事業

定期健康診断の助成があります。一人2,000円です。
人間ドックの場合は一人6000円です。
(加入期間が長くなると最高20,000円まで上乗せされます。)
※加入継続年数による人間ドック補助金額の変更は、2020年3月31日で廃止となりました。

サラリーマンの場合、会社がお金を出してくれるので、毎年健康診断を受けることができます。
健保のなかには健康診断や人間ドックの助成がある場合も多く、サラリーマンは自分でお金を払わなくても定期健康診断を受けられたりするのですが、個人事業主はそうはいきません。
定期健康診断は有料です。あんしん財団の助成額2,000円では、健康診断の費用の一部にしかならないでしょうが、なにも貰えないよりはいいでしょう。
加入期間が長くなると、かなり高額な人間ドックをの助成を受けられるので自己負担だけでは受けられなかった検査を受けたりもできます。

※加入継続年数による人間ドック補助金額の変更は、2020年3月31日で廃止となりました。

その他の福利厚生事業として、宿泊施設やゴルフ場の補助金制度がありますので、興味のある方は財団のホームページで確認してください。

※宿泊施設やゴルフ場の補助金制度は2018年3月31日で終了しました。

あんしん財団会費の税務上の扱い

会費
一般的な医療保険とは違って、あんしん財団の会費は、諸会費として経費処理できます。
必要経費なので、一般的な医療保険の生命保険控除(介護医療保険控除)の枠を使いきっていても関係なく、個人事業税の節税にもなります。
(一般財団法人になり2015年3月以降は会費の全額経費算入ができなくなりました。)
あんしん財団の会費のうち保険料相当部分1700円を除く300円だけは諸会費として経費処理できます。

保障費
あんしん財団の会員である個人事業主が怪我をして受取った傷害補償費(入院、通院、往診の補償)は非課税です。 (死亡保障を受取る場合や、怪我をしたのが専従者以外の従業員で保障費を事業主が受取る場合には、受取人の一時所得として取扱います。)
なお法人事業所会員の場合は、傷害補償費も入院補償費も雑収入等の科目で法人の益金として計上する必要があります。

※当サイトは独自に収集した情報を記載しており、あんしん財団とは無関係です。
内容に誤りがあった場合当サイトでは一切責任を負えませんので、あんしん財団へのお申し込み、お問い合わせの際は、事前に公式ホームページをご確認ください。

あんしん財団の公式ページのURL→ http://www.anshin-zaidan.or.jp/

日本フルハップ

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関西にはあんしん財団の支部が無いようです。
西日本では、日本フルハップという財団が同様の活動を行っています。

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